「門限を何度約束しても守れません。それどころか、嘘をついてごまかそうとすることもあります……」こんなお悩みを抱える親御さんからの相談が寄せられました。約束を守らない、嘘をつく──どちらも親としては気になる行動ですが、感情的に叱るだけでは根本的な解決にはつながりません。ここでは、お子さんが約束を守れるようになるためのヒントをご紹介します。
お子さんが門限を守らなかった場合、罰を与えることを考えるのは当然かもしれません。「守れなかったら遊びに行けなくする」といった対策は、一見効果的に思えますが、実は一時的な解決に過ぎません。それどころか、親子関係が悪化してしまう恐れもあります。
そこでおすすめなのが、「できたこと」を評価する方法です。たとえば、「門限の17時を守れたら1ポイント、10ポイント貯まれば好きなゲームのポイントカードをプレゼント」といったルールを作るのはどうでしょうか。このような仕組みは「トークンシステム」と呼ばれ、お子さんのやる気を引き出すのに有効です。
ここで重要なのは、ポイントの目標を高すぎず、お子さんが「これなら達成できそう!」と思える設定にすること。そして、ご褒美はお子さん自身が心から喜べるものを選ぶことです。こうすることで、守ろうとする意欲を自然と引き出せます。
門限が現実的でない場合、そもそも守ることが難しいかもしれません。他のお子さんの門限と比較して、あまりにも早すぎる設定になっていないか確認してみましょう。お子さんだけが極端に早い門限だと、友達から誘われにくくなるなど、人間関係にも影響を及ぼす可能性があります。
大切なのは、一方的に門限を押し付けるのではなく、お子さんと一緒に話し合って「守れる時間」を設定することです。自分で納得して決めた約束は、守りやすくなるものです。
お子さんが門限を守れない理由として、「遊びに夢中になって時間を忘れてしまう」というケースも多いもの。これは意図的な反抗ではなく、自然なことでしょう。このような場合、大人がサポートしてあげることで解決できます。
たとえば、スマートフォンのリマインダー機能やGPSデバイスを活用して、お子さんが時間を意識しやすい仕組みを作るのも効果的です。また、親御さんが遊び場近くまで迎えに行き、「あと10分だよ」と声をかけるのも有効です。こうした小さなサポートで、自然と時間を守れるようになります。
嘘をつかれると、親としてはショックを受けるものです。しかし、嘘の背景には「叱られるのが怖い」「期待を裏切りたくない」といった気持ちが隠れていることが少なくありません。
嘘を指摘する際には感情的にならず、「どうして嘘をついたのかな?」と冷静に聞くことが大切です。叱るよりも、お子さんが本音を話しやすい環境を作ることに重点を置きましょう。このプロセスが信頼関係を築く第一歩となります。
お子さんが門限を守れるようになるためには、親の工夫が欠かせません。罰を重ねるのではなく、できたことを評価し、守れる約束を一緒に考え、環境を整えてあげることが重要です。そして、嘘に対しては冷静に向き合い、お子さんが「本当のことを話しても大丈夫だ」と思える雰囲気を作りましょう。
焦らず、根気よく取り組むことで、お子さんは「約束を守れる」「正直でいることは大切だ」という自信と価値観を少しずつ育んでいけるはずです。そのプロセスこそが、お子さんの成長にとって大切なステップなのです。
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