「子どもがなかなかアイコンタクトをしてくれなくて困っています。発達障害ではないかと心配です。」
こんなご相談を受けることがあります。アイコンタクトが苦手なお子さんは珍しくありませんが、これだけで発達障害を断定することはできません。とはいえ、目線を合わせる練習には大切な意味があります。
アイコンタクトは、コミュニケーションの基本となるスキルのひとつです。目線を合わせることで、相手の気持ちを感じたり、自分の思いを伝えやすくなります。また、親子のやり取りを通じて「つながっている」感覚を持つことができるのも魅力です。
お子さんにとって目線を合わせることが苦手でも、練習を重ねる中で「楽しい」「できた」という経験を積むことで、少しずつ自信がついていきます。日常生活でのやり取りがスムーズになり、親子の関係がさらに深まるきっかけにもなるんですよ。
目線を合わせる練習は、お子さんが楽しめる形で取り入れるのがポイントです。
お子さんの「注目する力」を育む簡単な遊びをご紹介します。それは、あえて曖昧な指示を出して、その応答を表情で伝える方法です。たとえば、「それ取って」や「なんかちょうだい」と言いながら手をお皿の形にして待ちます。
お子さんが合うものを渡してくれたら笑顔で「大正解!」、間違ったら目を閉じたり少し困った表情をするだけでOK。言葉を多用せず、表情でコミュニケーションを取ることで、目線を合わせたり表情を読む力が育まれます。
さらに奇抜で楽しい方法として、「赤いシールを使う」取り組みをおすすめします。大人が眉間に赤いタックシールを貼って過ごすだけで、お子さんの目線が自然と眉間に向くようになります。日替わりでキャラクター付きのシールを使ったりして、「今日はどんなシールかな?」と興味を引き出しましょう。
シールがなくても目を見る習慣がつくまで練習を続け、慣れてきたら貼る日を減らしていきます。最終的にはシールなしでも目線を合わせることが目標です。
アイコンタクトの練習は「楽しい体験」として進めることが大切です。緊張したり無理に目を合わせることは、お子さんの負担になりがちですから、遊び感覚で取り組んでみてくださいね。
アイコンタクトの練習は、ただ目を合わせることだけがゴールではありません。「見てくれる」「伝わる」という体験を重ねることで、日常のやり取りがもっと楽しくなります。お子さんにとっても、親御さんにとっても、ちょっとした変化が大きな喜びにつながるはずです。
アイコンタクトが苦手な場合、親御さんが「発達障害では?」と心配されるのは自然なことです。ただし、アイコンタクトだけで発達特性を断定することはできません。複数の特徴や日常生活での困り感を総合的に見た上で判断されるものです。
練習をしても改善が見られなかったり、他にも気になる行動がある場合は、専門家に相談してみるのもおすすめです。早い段階でのサポートは、お子さんに合った環境や関わり方を見つける助けになります。
アイコンタクトの練習は、お子さんとのコミュニケーションを深める大切な一歩です。焦らず、楽しみながら取り組んでみてください。
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