「うちの子、楽しくなったり気に入らないことがあると、突然大きな声を出してしまうんです…」
先日、そんなご相談をいただきました。お子さんの行動に戸惑いながらも、なんとかしたいという保護者の方の気持ちが伝わってきました。
楽しくてテンションが上がったとき、あるいは思い通りにならなかったときに、お子さんが大きな声を出してしまうのは、実は「ことばで伝える前のサイン」であることがよくあります。
このような行動は、感情をコントロールする力や、ことばで気持ちを伝える力がまだ発達の途中にあることが背景にある場合が多いです。成長とともに少しずつ言葉で伝える力が育ってきているとのことでしたので、まさに今がサポートのタイミングです。
大切なのは、落ち着いているときに“どう振る舞えばよいか”を伝えること。
たとえば、「うるさい!」と注意するのではなく、「こういうときは、こう伝えようね」とやり方を見せるのがポイントです。
同じような場面をわざと作って、大人がやってみせて、そのあとお子さんに真似してもらう。こうしたやりとりの積み重ねが、「困った場面でどうすればいいか」の引き出しを増やすことにつながります。
また、お子さんが社会のルールを学ぶのに役立つ「場面カード」などの教材もおすすめです。
「教えたときはわかってる様子なのに、実際の場面では感情が先に出ちゃって…」
そんなご報告もありました。でも、お子さんがあとから「~がいやだった」と理由を伝えられたとのこと。それだけで大きな前進です!
感情が爆発してしまったときの状況をできるだけ具体的に振り返ってみてください。たとえば「何をしていたか」「どんな会話があったか」「何分くらい続いたか」など。その中に、対応のヒントがたくさん隠れています。
今後のステップとしては、お子さんが「覚えたやり方をその場で使う」ためのちょっとした工夫が必要です。おすすめなのが、行動の“見える化”。
たとえば「できないときは『手伝って』と言う」ことを覚えたら、紙に「手伝って」の言葉と話している人のイラストを描き、その下に丸を3つ。言えたら星を1つ。星が3つたまったら、ごほうびにポケモングミ!というように、目に見える目標と達成感を用意するのも効果的です。
無理なく、少しずつ。お子さんの気持ちと行動に寄り添っていけるとよいですね。
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