最近、「お子さんが目を合わせてくれない」「呼びかけに反応しない」「言葉もなかなか出てこない」というご相談が寄せられました。
実はこれ、とてもよくあるご相談のひとつです。特に発達の気がかりがあるお子さんにとって、「目を見る」「人に何かを伝える」という行動は、私たち大人が思っている以上に難しいことがあります。でも大丈夫。少しずつ「人と関わる楽しさ」を育んでいく方法があります。
ポイントは、まず「他者に自分の思いを伝える」経験を、成功体験として積み重ねていくこと。
たとえば、
① 何か欲しい・やってほしいときに、それを人に伝えて叶えてもらう
…方法は指差しでも、声でも、ジェスチャーでも構いません。「伝えたら伝わった!」という体験がとても大切です。
② 目を見て伝えたときだけお願いを叶える
…少し大変に感じるかもしれませんが、例えば「ママの目を見て“ジュース”って言えたね!すごい!」と大げさなくらいに褒めて、願いを叶えてあげてください。
最初は、大人がお手伝いしてOK!
・お子さんの手をそっと取り、大人の顔に近づけてアイコンタクトを誘導する
・好きなものを大人の目の近くに見せて、自然と目が合うようにする
・「ママのここ(眉間)を見て~!」と具体的に指差して教えてあげる
こうした工夫で、「目を見ると伝わるんだ!」と実感するようになります。
たとえば、お子さんが「あっ!」と何かを指差したとき――
それは立派な「発見の共有」!
このとき、「あっ、あれ見つけたんだね!」と大人が言葉で代弁してあげてください。
慣れてきたら、大人はあえて途中で止めることもコツです。
「ん?いつもと違うな?」とお子さんが思って、大人の顔を見るかもしれません。
その「指差し→ものを見る→人を見る」の一連の動きが、社会性の大事な土台になっていきます。
実は、これもよくあること。
無理にやらせようとせず、一連の流れを「見せてあげる」「一緒にやってみる」ことから始めてみましょう。
大人がやって見せる → お子さんがまねしてみる → 成功したらたくさん褒める
この流れがポイントです。
目が合わない、発語がない――それだけを見ると不安になってしまうものですが、「人とつながるって楽しい!」という経験をひとつずつ積み重ねていけば大丈夫。焦らず、日々のかかわりの中で育んでいきましょう。
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