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ゆっくり発達する子どもにどう対応する?

更新日 2021.8.23 悩み・不安の共有

遅れがある部分だけでなく、子どもの全体像に目を向けて

検診で指摘されることもなく、病院や幼稚園、学校の先生からは「個性の範囲」と言われたけど、同じくらいの年齢・月齢の子どもにできることができない、きょうだい児と比べてなんとなく遅れを感じ「様子をみましょう」と言われても、このままで良いのか不安になる。このように、子どもの発達に不安を感じる場合、保護者はどのように対応すれば良いでしょうか。

ここでは、子どもの発達の遅れが気になったときに保護者として何ができるか、その対応を紹介します。

子どもの発達の遅れに気付いたきっかけを明らかに

1-1 発達の遅れの原因はさまざま

発達の遅れの原因になり得るものには、難聴、色覚多様性(色覚異常)、利き手、生育環境、発達障害、メンタルヘルス不調など、さまざまな要因があります。原因となるものが一つとは限りませんが、早い段階で原因を特定することで、その子にあった療育を早く始められる利点があります。例えば、耳が聞こえにくいために「周りを気にせずに一人遊びが多い」といった行動が見られる場合、補聴器の使用や言語訓練を行うことで、遅れが解消されることがあります。保育園や幼稚園、学校の先生など、家庭以外で発達の遅れを指摘される場合もあります。その場合は、先生との面談や日誌などを通して、子どものどのような行動が発達の遅れに気付くきっかけになったのかを明らかにします。

1-2 発達の遅れの原因によって対応が異なる

発達の遅れが目立つ行動の一つとして、「言葉の遅れ」が挙げられます。多くの場合、言葉の遅れは話し言葉の遅れがきっかけで気付くことが多いため、話す能力が低いと思われがちですが、実際にはそうとは限りません。人間が言葉を理解し、話すには、入力(音としての言葉の入力)、言語理解(言葉の意味がわかる)、発話(理解した言語を音として表出する)のプロセスをたどります。難聴が原因で入力が上手くいかない場合と、舌や口の筋肉を上手に動かせない場合では、言語の遅れに対するアプローチは異なります。子どものどのような言動がきっかけで、発達の遅れに気付いたのかを明らかにすることで、対処する方法をある程度絞りこむことができます。

2 具体的な対応

2-1 その子の今を知る

子どもに発達の遅れが見られると、多くの大人たちは、「これからどうしよう」「この子の将来はどうなってしまうのだろう」と、未来について不安になります。将来のために準備をすることはとても大切ですが、その準備を整えるためには「今」を知っておく必要があります。

数か月前にできなかったことが今はできるかもしれません。他のお友達よりも上手にできることがあるかもしれません。発達の遅れがあるとその部分が気になってしまいますが、遅れがある部分だけでなく、子どもの全体像に目を向けることで、子どもの「今」が見えてきます。

2-2 味方(資源)を増やす 

2017年(平成29年)、人生100年時代を見据えた新しい政策パッケージが閣議決定され、『ライフシフト』の著者であるリンダ・グラットンは、日本で生まれた2007年生まれの子どもの50%が107歳まで生きるとの研究結果を発表しました。2020年に厚生労働省が発表した平均寿命は、男性81.41歳、女性87.45歳です。

これらのデータは、今後、子どもたちが長く生きる可能性が高いことを示しています。加えて、人々のライフスタイルは多様化し、新しい価値観が次々と生まれています。

このような時代を生きる子どもにとって、時代の流れにあった味方がいることは心強いものです。子どもの成長とニーズに合わせて使える、機関やサービスを積極的に活用しましょう。

2-3 具体的な専門機関の紹介

ここでは、まだ診断がついていない段階で利用できる専門機関をご紹介します。

・乳幼児全戸訪問事業

生後4か月までの赤ちゃんがいる家庭向けに、乳児家庭全戸訪問事業があります。子どもの発達に不安がある場合、訪問スタッフに相談すると専門機関につないでくれます。

・市町村保健センター

健康診査業務や子育ての不安、子どもの発達についての相談、医療機関の紹介を行っています。

・地域子育て支援センター

主に乳幼児とその保護者の交流の場、子育ての相談や子育て世代に必要な地域の情報を提供しています。

・保育園、幼稚園、学校

園や学校によりますが、多くの園や学校で発達の遅れをサポートする体制が整いつつあります。療育手帳が発行されると加配措置を受けることができます。

・民間の療育機関

一人ひとりの発達に合わせた療育を提供する機関です。機関によってサービス内容が大きく異なります。児童発達支援や放課後等デイサービスのような障害児通所支援施設は収入に応じた利用者負担上限額があり、更に3歳〜未就学児は幼児教育無償化と同じく無償化対象ですので自己負担無しで利用できます。(詳細はお住まいの自治体にお問い合わせください。)

2-4 子どもは確実に発達する

本来、子どもの発達には個人差が大きく、みんなが同じ時期に、同じことができるようになるわけではありません。育児書やインターネットに掲載されている目安は、あくまでも目安なのですが、その目安と子どもの発達に大きなズレがあるとき、子どもが発達していないように感じることがあります。しかし、そのスピードがゆっくりであっても、子どもは必ず発達しています。子どもの発達の遅れに気が付いたとき私たちにできることは、子どもの今を知り、子どもが必要とするサポートをすることです。サポート体制には、保護者が主体となって実施するもの、専門家が主体となるもの、個別で行うもの、グループで行うもの、短期間のプログラム、長期間のプログラムなど、複数あります。

3 まとめ

子どもの発達の遅れに気が付いたとき、感じる不安や心配は大きなものです。しかし、その遅れに気が付いた保護者だからこそ、できることはたくさんあります。不安や心配を一人で抱えこむ前に一度、専門家に相談したり、同じ悩みを抱える保護者との交流会に参加したりしてみましょう。


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